平成30年11月号 相曽賢一朗さん(ヴァイオリニスト)

更新日:2022年9月21日

プロフィール

相曽賢一朗さん

弥生町出身。
優れた演奏活動を行う埼玉県ゆかりの音楽家として、
平成29年度下總皖一音楽賞を受賞。
東京藝術大学から英国王立音楽院に留学。
卒業後、長年ロンドンを拠点に活動。
平成27年にアメリカ・ロサンゼルスに渡り、2つの大学で教べんを取る。
オフは、海を眺めたり、自己流の創作料理をしたりして、気分転換。

心を震わせる音楽を 所沢の皆さんと

毎年秋が深くなる頃、市民文化センターミューズに響く、ヴァイオリンの音色。
世界で活躍する所沢市出身のヴァイオリニスト・相曽賢一朗さんは、このまちで平成9年から開いている演奏会を、自身も楽しみにしている。
 
父はヴァイオリン、母はピアノ。
両親が自宅で合奏しているのを聴いて育った相曽少年は、4歳の時、ごく自然にヴァイオリンを始めた。
人前で演奏することが好きで、小学校の体育館の舞台で、みんなの前で演奏したりしていた。
「もともと、パフォーマーに向いていたのかもしれませんね」。
縁とは不思議なもので、美原小の同級生で世界的な音楽家となった人が、もう一人いる。
指揮者として活躍中の米崎栄和さんとは、音楽好き同士仲が良く、彼と指揮やピアノを合わせて遊んだ思い出があるという。

大学生の時、イギリスに留学。
国際的なコンクールで数多くの賞を受賞し、長くロンドンを拠点に活動してきたが、3年前、ロサンゼルスに移住。
現在は大学で教べんをとり、指導者としての活動をメインに、演奏活動も続けている。
教育の場を通して若い世代と交流することはとても刺激になる。
いかに若者の可能性を伸ばせるか、自分を再発見・再評価できる場でもあるという。
「これまでに培ってきたものを、ろうそくの灯を継ぐように次の世代につなぐ機会をもらったと思っています」
と、おだやかに語る相曽さん。
歴史の中の数あま多たのヴァイオリニストの一人として、それが自分の役割なのだという。
自身を冷静に客観的に見つめる姿勢は、音楽と真っ直ぐに向き合う人柄に通じるように思えた。
 
「音楽は、空気の振動を通して人とつながり、人の心を震わせることができる。
そんな時間を、所沢の皆さんと共有できるのを楽しみにしています」と語ってくれた相曽さんは、
アメリカに住むようになって、「音が大きくなった」「ジーンズをはいて演奏しているみたい」と言われるようになった、と日焼けした顔に少しいたずらっぽい笑みを浮かべた。
「音楽には、演奏者自身が表れるんです」
アメリカ西海岸の日差し(もしかしたら、特産のワインも)が相曽さんの音楽に大らかな響きを加えたとしたら。
毎年リサイタルに足を運ぶファンにも、きっと興味深い演奏会となるに違いない。
(取材:加賀谷)

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