藤本市長がCOP27の会議(サイドイベント)に参加してきました

更新日:2022年12月23日

藤本市長のCOP27で開催された会議(サイドイベント)への出席について

令和4年11月にエジプト・アラブ共和国(シャルム・エル・シェイク)で開催された国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)のサイドイベント(会議)に、世界首長誓約/日本からの要請を受けて日本の自治体代表として、藤本市長が登壇してきました。このEUパビリオンで開催された世界首長誓約主催の会議の他に、イクレイ主催と環境省主催の会議とあわせて3つの会議に参加して、所沢市の地球温暖化対策の取組み事例や自治体として気候変動対策をリードしていく姿勢を世界に向けて発信してきました。

1  COP27サイドイベントへの参加を振り返って

<市長コメント>
まず、今回のCOP27のサイドイベントに参加してきて、地球温暖化と気候変動は確実にやってきていて、世界の平均気温を1.5Cに抑えるのは論を待たないということを改めて実感しました。 
世界が取り組むべきことは、自治体が取り組まねば始まらないということであり、自治体こそが世界と未来のカギを握っていました。そして、自治体の首長こそが、市民と顔を合わし、市民に訴え、環境部門だけでなく、すべての市職員を動かすことができる立場にあり、法改正などを国に働きかけることも同時にできます。
COP27への参加を振り返り、市職員に対しては、これまで様々な機会を通じて、脱炭素の必要性を学び知る機会を設け、訴えてきました。市民の皆さまに対しても、これまで以上に、脱炭素の必要性を知っていただく機会を設け、市民とともに、自分事として未来の子ども達や孫達のために動いていけるよう、市長として努力してまいります。

2  世界気候エネルギー首長誓約(GCoM)主催サイドイベント (EUパビリオン)

概要

モデレータ(司会)、藤本市長、ケリマネ市長(モザンビーク)の3人がいるCOP27会場(EUパビリオン)と各都市をオンラインでつなぎ、パネルディスカッション形式で会議が開催されました。世界気候エネルギー首長誓約の署名自治体の中から選ばれた6都市の市長又は副市長が登壇し、テーマは「防災:都市からの声」で、気候変動に関して防災の観点から各都市の課題などが話し合われました。

1 テーマ:「防災:都市からの声(Disaster Risk Reduction:Voices from the Cities)」

2 主催:世界気候エネルギー首長誓約(GCoM)

3 日時:令和4年11月16日  14時30分から15時30分まで

4 出席者

<モデレーター(司会)>

 ・Ms Giorgia Rambelli / GCoM事務局

<パネリスト>

 ・Mr Masato Fujimoto/所沢市長(日本)

 ・Ms Kata Tutto /ブダペスト市副市長(ハンガリー)

 ・Mr Manuel de Araujo /ケリマネ市長(モザンビーク)

 ・Dr Nabil Koufi /イルビド市長(ヨルダン)

 ・Ms Mykhailyna Skoryk-Shkarivska /ブチャ市副市長(ウクライナ)
 ・Ms Nuatali Nelmes /ニューカッスル市長(オーストラリア)

会議の内容

それぞれの地域・国・都市とその気候によって、気候変動の影響はさまざまであるものの、どの市も影響を大きく受けており、気候変動対策に一層取り組む必要があるということが議論されました。
特に、ウクライナのブチャ市副市長からは、ロシアとの紛争によりエネルギー不足が大きな問題となっていて、再生可能エネルギーへの転換がウクライナだけで無く、ヨーロッパ全体の課題になっていることや、モザンビークのケリマネ市長からは、洪水と干ばつなどの途上国特有の課題について発言がありました。

藤本市長の主な発言

気候変動に関する所沢市の課題について問われ、藤本市長からは、課題は様々あるものの、特に夏の猛暑で熱中症による死者が出ていること、熱中症予防としてのエアコンを使う必要があるが、エアコンを使うことで、ヒートアイランド現象を引き起こしてしまうことがジレンマであるという旨の発言をしました。

公開動画

会議を動画でご覧いただけます。(通信料にご注意ください)

3  イクレイ主催サイドイベント (マルチレベル・アクションパビリオン)

概要

1 主催 : イクレイ

2 テーマ : 「持続可能な社会の実現に向けた都市の役割」

3 日時 : 令和4年11月16日  16時30分から18時30分まで

4 モデレータ(司会)

<前半>イクレイ世界事務局 ジノ・ヴァン・ベギン事務局長

<後半>イクレイ日本事務局 内田 東吾 事務局長

5 出席者

<前半>

・日本政府環境省 水谷好洋 地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官

・ドイツ政府 オリバー・ヴァイゲ 国際・欧州都市開発政策部部長(オンライン)

・ADBI(アジア開発銀行研究所) 園部哲史所長(2023Think 7の担当機関)(オンライン)

<後半>

・デモイン市 (アメリカ)フランク・カウニー 市長・イクレイ会長

・ユトレヒト市(オランダ)Sharon Dijksma市長(LGMA COP27特使)

・所沢市 藤本正人市長

・指定都市市長会 会長・神戸市長 久元 喜造(ビデオ)

・横浜市 温暖化対策統括本部 高橋 一彰 担当部長

・札幌市 秋元克広市長(ビデオ)

・マンハイム市(ドイツ) ピーター・クルツ 市長(ビデオ)

・ミュンスター市(ドイツ) Markus Lewe 市長(ビデオ)

会議の内容

この会議(セッション)は2部構成で行われ、<前半>はG7の枠組みの下で発足したU7の活動に焦点を当て、エジプトCOP議長国に対する期待と、2023年のG7議長国である日本の下で都市アジェンダの見通しについて認識が共有されました。冒頭で環境省の水谷国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官が登壇し、2023年4月に札幌市で開催されるG7閣僚会議や、JICAのクリーンシティ・イニシアティブについて言及し、自治体や企業と推進している都市間連携の重要性について発言がありました。

<後半>は、国内外の自治体の事例が紹介されました。横浜市担当部長、所沢市長、札幌市長、マンハイム市長、デモイン市長、ユトレヒト市長の発表があり、その後パネルディスカッションが行われました。

特に、イクレイ会長であるデモイン市長からは、ディスカッションで、自治体の首長としての20年間にわたる取り組みを通じて、自治体と気候イニシアティブをサポートする意向が表明されました。

また、神戸市から久元喜造市長が、ビデオメッセージで2023年に開催されるU7市長サミットに向けた意気込みや開催国である日本ならではの特徴や強みを含めた内容を目指すことが発信されました。

藤本市長の主な発言

藤本市長は、「ゼロカーボンシティ」と「人を中心としたマチづくり」を政策の柱にしていること、再生可能エネルギーを普及促進するため、メガソーラーなどの設置や地域新電力(ところざわ未来電力)を設立して、エネルギーの地産地消に取り組んでいること、都市化により緑が減少していく中、特にヒートアイランド現象の軽減のため、市街地における緑の創出に取り組んでいることなどを発言しました。   

また、パネルディスカッションでは、気候変動対策について国との連携で何が必要か?という質問を受け、脱炭素社会の実現には、教育部門や都市計画部門、土木部門での取り組みが大変重要であるが、これまでの国の省庁の縦割りは、自治体の行政にも大きく影響していることから、環境部門だけでなく教育部門、都市計画部門、土木部門などが一体となって取り組むための法整備が必要であるという旨の発言をしました。

4  環境省主催サイドイベント  (JAPANパビリオン)

概要

1 主催 : 環境省・OECD

2 テーマ : 「ゼロカーボンシティ実現に向けた先行的取組」

3 日時 : 令和4年11月17日  14時50分から15時45分まで

4 モデレータ(司会)

<前半>IGES(地球環境戦略研究機関) 藤野 純一 上席研究員

<後半>イクレイ日本事務局 内田 東吾 事務局長

5 出席者

<前半>

・環境省 水谷好洋 地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官
・環境省 渡辺聡 環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室室長代理
・エーロ・アイリオ 欧州委員会エネルギー総局
・松本忠 経済協力開発機構(OECD)持続可能な開発・グローバル関係ユニット長

<後半>

・藤本 正人 所沢市長
・高橋 一彰 横浜市温暖化対策統括本部企画調整部担当部長
・アリソン ギリランド ダブリン市評議会評議員 (アイルランド )
・ズン・グエン・ティ・ビック ハイフォン市外務局 局長(ベトナム) (オンライン)

会議の内容

この会議は2部構成で行われ、<前半>は、世界全体の都市の脱炭素化の促進を目的とした、日本とEUそれぞれの先行地域創出の取り組みの紹介がされました。<後半>は、所沢市、横浜市、ダブリン市(アイルランド)、ハイフォン市(ベトナム)から、それぞれの市における先行的取り組みの具体例を紹介する会議でした。

各都市からゼロカーボンへの取り組みや都市間連携について発言があり、気候変動対策を世界共通の課題として都市間の連携が大変重要であるということが共有されました。

市長の主な発言

「ゼロカーボンシティ」と「人を中心としたマチづくり」を政策の柱にしていること、再生可能エネルギーを普及促進するため、メガソーラーの設置や地域新電力(ところざわ未来電力)を設立してエネルギーの地産地消に取り組んでいること、緑の保全と創出に子供たちを巻き込んで、市民団体と共に取り組んでいて、都市化により緑が減少するなかでも特に子供たちに緑に触れて楽しんでもらい、そして子供たちの心に「ふるさと」を刻んで欲しいという思いでいることなどを発言しました。

そのほか、新たな取り組みとして、早稲田大学と協力して、無作為抽出により選ばれた市民で行う「所沢市版気候市民会議」を行っていることや、世界首長誓約やIURCなどの国際的プロジェクトを通じて、情報交換を行うとともに都市における課題を共有し、気候変動という地球規模の問題に取り組んでいることを発言しました。


発表資料の一部(「ゼロカーボンシティ」と「人を中心とした街づくり」について)


発表資料の一部(子供たちを巻き込んだ、地域の市民団体と協働した緑の保全について)

公開動画

会議を動画でご覧いただけます。(通信料にご注意ください)

お問い合わせ

所沢市 環境クリーン部 マチごとエコタウン推進課
住所:〒359-8501 所沢市並木一丁目1番地の1 高層棟5階
電話:04-2998-9133
FAX:04-2998-9394

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