銅造薬師如来立像

更新日:2015年2月18日

 この薬師如来立像は、鋳銅製で高さ35.4センチメートルあり、背面の銘文から、元徳4年(1332年)2月に越阪部家吉という人物が、大工重吉に造らせたことがわかります。また、同家に伝わる家系図には、家吉の子の家次の代に土中に埋められたと伝え、さらに、本像が安置されていた薬師堂の棟札には、元禄15年(1702年)に土中から掘り出されたと見えることから、造立以来、代々所有者の家に守り伝えられてきた像と思われます。
 飾り気のない素朴な面貌と、簡素な着衣の衣文表現など、親しみやすさのある像容は、14世紀から15世紀頃に地方で作られた小金銅仏の趣きを感じる像です。
 なお、作者の大工重吉は、地方鋳造師の一人と考えられますが、他の作例は知られておらず、詳しい経歴は不明です。
【指定年月日】昭和33年10月25日

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